実店舗で商売を始めるのは大変ですが、ネットショップを開業することは副業でもそれほど難しくありません。
ただ、ネットショップの運営方法はいろいろありますので、効率よく始めるためにはあらかじめ知っておいたほうが良いことがたくさんあります。
このページでは、これから副業でネットショップを始めたいと考えている人を対象に役立つ知識を提供します。
失敗談もありますので参考にしてください。
ネットショップ副業に必要な3つのこと
ネットショップを始めるためには「何を売るか」「どこで売るか」「どうやって集客するか」の3点を考えることが必要です。
以下、それぞれについて解説します。
何を売るか?商材を持たない人の商品探しの方法
先に売りたいものがあってネットショップを始めるなら問題ありませんが、単にネットショップを運営してみたいというならまず、何を売るか決めないといけません。
また、あらかじめ決めている人でもその商品だけで十分に利益が出るとは限らないので、一緒に売れるものはないか考えてみましょう。
見本市・展示会で探す
見本市や展示会は、企業が取引先を見つけるために自社商品の紹介をする場です。
ネットショップで販売することができる商品は、見本市や展示会で見つかることも珍しくありません。
見本市や展示会は国内だけでなく海外で開催されるものも対象にできます。
ネットショップが軌道に乗ってきたら海外の商品も扱うことで、より他のショップと差別化することができます。
問屋街で探す
ネットショップで扱う商品を見つける方法として、全国各地にある問屋街に足を運ぶのも1つの方法です。
東京には主に6カ所の問屋街があり、たとえば蔵前にあるおもちゃ問屋街、アクセサリーの材料などを豊富に扱う浅草橋駅付近、衣料品の多い馬喰町問屋街などが例として挙げられます。
問屋街は一般消費者が購入する場所ではないので、小売はしてもらえない、子どもの入店お断りなど暗黙のルールがあります。
初めて訪問するときは、こうしたルールについて理解しておきましょう。
ネットで探す
実店舗に出向くのが面倒だったり時間がとれなかったりするなら、いわゆる「ネット問屋」を利用してみましょう。
たとえば、株式会社もしもが運営する「トップセラー」を利用すると、約25万点の商材を取り扱うことができます。
あなたのショップから商品が売れるとメーカーから購入者へ直接商品が届けられるので、在庫リスクがないというのがメリットです。
ネット問屋は他にもいろいろあるので、自身にあったところを探してみてください。
どこで売るか?
ネットショップを運営する手段はいろいろありますが、大きく分ければ以下の3つになるでしょう。
それぞれについて詳しく解説します。
独自のショッピングカート
自身でホームページを開設し、そこにショッピングカート機能をつける方法です。
この方法なら好きなデザインのネットショップを作ることが可能になります。
初心者がネットショップを始めるにはBASEが最適な理由
ネットショップの初心者が、ショップのホームページを一から作るのはとても大変です。
そこで、「BASE」というシステムの利用を検討してみましょう。
BASEにはネットショップの運営において必要な機能がそろっており、商品が売れるまでは費用がかからないので気軽に始めることができます。
なお、商品が売れた時点で決済手数料(売上の3.6%+40円)、サービス利用料として売上の3%がかかります。
フリマアプリ・ネットオークション
メルカリ、ラクマのようなフリマアプリや、ヤフオクなどのネットオークションに出品するとマイページができるので、その機能を使うだけでも立派なネットショップになります。
ネットで商品を売ることに慣れていない場合や、最初は売ることに専念したいというのであれば、こうしたものを利用するだけでも十分です。
大手ネットショッピングモールへの出店
ネットショップとしての経験を積んだら楽天、ヤフーショッピング、Amazonなどのメジャーなサービスに出店することも検討しましょう。
これらのサービスは知名度が抜群で、販売力があるのがメリットです。
ただし出店手数料もそれなりにかかるので、ある程度の利益が見込めるようになってから検討するのがおすすめです。
どうやって、お客さんを集めるか?
せっかく良い商品を仕入れても、それを買ってくれる人がいなければ意味がありません。
そのため、ネットショップを開業するなら集客をどうするか考える必要があります。
ここではその代表的な方法を3つ解説します。
SEO対策
ネットショップに限りませんが、ホームページは検索エンジンからのアクセスが多いです。
検索エンジンからのアクセスを増やすには、あなたが扱っている商品を買いたい人が使いそうなキーワードで、検索結果の上位にあなたのネットショップが表示される必要があります。
そのために行う一連の作業をSEO対策といいます。
SEO対策は専門的な知識が必要なので、開業して落ち着いたらしっかり学ぶのがおすすめです。
SNSからの集客
ネットショップを開業するならTwitter(現X)やInstagramも同時に利用すると良いでしょう。
特にオシャレな商品を扱っているならInstagramに投稿すると、多くの人に見てもらえる可能性があります。
ただし、更新をしないで放置したままにしていると、このお店は営業していないのではないかと不安にさせてしまいます。
そのため続けられなくなってしまったら、むしろアカウントは削除したほうが良いです。
ネット上への広告出稿
SEO対策は無料でできるというメリットがある反面、効果が出るのに時間がかかるというデメリットがあります。
しかし広告を出稿すればすぐ、人に見てもらうことができます。
広告にはさまざまな種類がありますが、大手のショッピングモールで出店しているならそのモール内で広告を出すと効果的です。
モール内で検索したときに検索結果の一番上に表示されるので、見込み客に見てもらえる可能性が高いからです。
ネットショップ副業をする上での注意点
以上で解説してきたことのほかにも細かい注意点が3点あります。
以下で順に解説します。
1.梱包・配送をどうするか?
商品が売れればお客さんのところに発送することが必要になります。
メルカリやヤフオクなどの個人間売買で物を売った経験があればわかるでしょうが、梱包するときの資材や配送方法などの細かいところにも気を遣わなければなりません。
商売として本格的に行う場合は送る数が多くなるので、少しでも1回あたりの材料費や送料を安くすることが大事です。
利益に直結するのでよく検討してください。
2.本店所在地をどこにするか?特定商取引法に基づく表記の問題
ネットショップを開業する場合、ホームページに「特定商取引に基づく表記」を掲載することが必要になります。
副業の場合は自宅で行う人が多いでしょうが、その場合は原則として自宅の住所や連絡先電話番号、本名などを掲載することになります。
ただ、個人情報を掲載することに抵抗があるという人のほうが多いでしょう。
バーチャルオフィスを借り、その所在地や電話番号を掲載することもできますが、その場合はそれが販売業者のものではないことをあわせて記載し、請求があった場合は速やかに提供することが必要です。
また、本名や住所を検索エンジンの検索対象にしたくない場合、画像で表示すればフルネームで検索されたときに発見されることを回避できます。
3.意外に重要。屋号の問題
屋号(ネットショップの名前)を決めるときは、いくつか注意点があります。
ネットショップの名前については法律的な制約がありませんが、他の人が使っている屋号と同じものを使わないようにする必要があります。
せっかくお気に入りの名前にしても、検索されたときに同じ名前のショップが2つ表示されたらイヤですよね。
そのため、名前を思いついたら実際に検索し、他の人が使っていないかどうか調べてください。
また、名前から何のショップなのかわかりやすいものをつけること、なるべく簡単で覚えやすい名前をつけること(ローマ字のオシャレな名前は避ける)などに注意してください。
まとめ:フリマアプリなどから始めて徐々にステップアップすること
いきなり本格的にネットショップを始めるのはやや敷居が高いですが、フリマアプリで不要品を売るところから始めるくらいなら簡単にできるはずです。
ネットショップの良いところは実店舗と違って、最初からそれなりの商品を仕入れなければ始められないわけではない点です。
少量からでも始められるので、まずは身の丈に合った規模で始めてみましょう。
実際に始めないとわからないことも多いので、興味があるならまず小さく始めてみて、実践しながら知識を増やすようにしてください。