謝罪代行バイトは人や企業の代わりに謝罪を代行し、トラブルを丸く収める仕事です。
怒鳴られても大丈夫なメンタルの強さはもちろん必要ですが、それ以外にも状況を理解するためのヒアリング能力や演技力など、さまざまな能力が必要になってきます。
ここでは謝罪代行バイトの仕事内容について解説していきます。
実は奥が深い謝罪代行バイトですが、どんな仕事内容なのか、トラブルは起きないのか、どうすればなれるのか、について詳しくみていきましょう。
謝罪代行バイトのサービス内容とは?
冒頭でもお話ししたとおり、謝罪代行バイトの仕事内容は依頼主に代わって謝罪を行うことです。
謝罪代行サービスを利用する理由として多いのは、浮気トラブルの処理です。
謝罪代行が夫の浮気相手の女性役、あるいは妻の浮気相手の男性役として謝罪をします。
たとえば「夫の浮気相手女性」という設定で依頼者の奥さんの元に出向き、初手で土下座して謝まるそうです。
ファーストインプレッションでいきなり土下座されると、相手も怒りより戸惑いが強くなるため、いきなり殴られるというケースはあまりありません。
そしてその勢いのままとにかくひたすら謝り、「自分が悪い、旦那さんは悪くない」などと丸く収まる方向性に持っていきます。
依頼者が同行してしまうと怒りの矛先が依頼者に向かってしまうケースもあるため、謝罪代行者が1人で相手に謝りに行くこともありますね。
また浮気関連以外にも、企業のゆすりやたかりの対応、クレーマー処理などの依頼も多いです。
ビジネス関連の場合はスーツを着用し、菓子折りを持って謝罪に行くなど、浮気とはまた違った対応が求められます。
謝罪代行の仕事には当然謝罪相手がいるので、相手の出方によって臨機応変に対応を変えなければいけません。
それがビジネスに関わることであれば尚更です。
そのため、さまざまな状況をシュミレーションし、何パターンもの可能性を依頼者と打ち合わせしておく必要があります。
「怒られ役になっても構わない」という強いメンタルが必要なのはもちろんですが、それ以外にも臨機応変な対応力など、謝罪代行バイトに求められる能力は意外と多いです。
謝罪代行バイトでトラブルは起こらない?
謝罪代行業者に関してNHKで特集を組まれたこともありましたが、トラブルが起こる可能性は意外と高くないようです。
取り上げられていた業者の話によると、年間で300件ほど謝罪していて、代行だとバレたケースはないとのことでした。
たとえば浮気現場を奥さんに見られていた場合でも、その浮気相手に近い格好、容姿の女性スタッフを用意することで、バレずに謝罪代行をやり切ります。
とにかくリアリティを追求するため、代行だとバレずに丸く収まるケースが多いと話されていました。
ただし、物事すべてが計算通りにいくとは限りません。
バレる可能性はゼロではありませんし、場合によっては怒り狂った謝罪相手に殴られることもあるかもしれません。
謝罪代行バイトをするなら、そういったリスクがあることは覚悟しておきましょう。
謝罪代行がバレたらどうなる?
もし万が一、相手に謝罪代行業者だとバレてしまうと次のリスクがあるので注意してください。
- 依頼者の評価を下げてしまう
- 謝罪先と依頼者間にトラブルを起こしてしまう
- 謝罪代行業の報酬が支払われない
- 謝罪代行業者自体の評価が下がる
謝罪代行業者だとバレてしまうと、事態をさらに悪化させてしまいます。
謝罪される側からすれば、「謝罪を外注するなんて誠意がない」と思ってしまうのも当然ですよね。
そのため場合によっては依頼者と謝罪先の関係が悪化し、大きな損失を生み出してしまう可能性があります。
その結果、失敗により報酬が支払われないこともあるので、業者バレには十分に注意してください。
また、バレるような謝罪をしたということで、謝罪代行業者自体の評価も下がってしまいます。
評価が下がると継続依頼されなくなることはもちろん、口コミなどが出回り、新規顧客の獲得も難しくなるでしょう。
謝罪代行だとバレないためには
謝罪代行だとバレないためには、依頼者と綿密な打ち合わせを行うことが大切です。
たとえば次のような情報を共有し、謝罪内容・理由をしっかりと固めておきましょう。
- 謝罪が必要となった経緯
- 謝罪が必要になった原因
- 謝罪案件にかかわる関係者
- 謝罪後に必要な対応
謝罪を行うさいには、原因となった背景を確実に理解しておいてください。
依頼者の状況を詳しく理解し、自身が謝罪の原因を作ったという状況をイメージできるくらいになれば、代行業者だとバレる心配はかなり小さくなります。
また依頼者にヒアリングするときは、依頼者にとって不利益となる情報であっても深く追求し、理解することが大切です。
「聞きづらい質問だから」、「依頼者に嫌な顔をされるから」と臆せずに、必要な情報をすべて聞き出しましょう。
謝罪代行業者・3選
ここでは実際に謝罪代行を行っている3つの業者を紹介します。
ファミリーロマンス
謝罪のみならず様々な代理や代行スタッフが活動する会社です。
スタッフ登録することで仕事を請けることができます。
遠方になっても交通費は全額支給してもらえるので、できるだけ広範囲の仕事を受託する姿勢を取っておけば仕事依頼も増えるでしょう。
謝罪屋 アイガプロ
こちらも謝罪代行サービスを行っていますが、ただ単に仕事をするというだけでなく、「仕事を自ら取ってくる」というスタンスの人のみ募集しています。
ただ、なかなか謝罪したい人を探すのは難しいですから、よっぽど営業力のある人でないと仕事を請けるのは難しいでしょう。
謝罪屋
こちらも謝罪をすることをメイン業務としている企業です。
仕事上のトラブル、男女関係のもつれ、クレーマー問題など様々なトラブルで謝罪代行をしています。
ただし、現在は求人募集など行っていない模様です。
メールや電話の問い合わせは可能なので、求人募集しているか伺ってみても良いでしょう。
謝罪代行バイトで得られる収入は?
謝罪代行バイトの収入についてですが、残念ながらどの会社も具体的な報酬の記載はありませんでした。
謝罪1件につきいくらというより、状況や拘束時間などによって報酬が前後すると思われます。
ファミリーロマンスの場合、依頼者が支払う額は「謝罪1件につき2万円~」となっているため、会社に支払われる額は2万円から10万円程度ではと推測されます。
そうなると、そのうち5割程度が手取り分になる可能性があり、仮に最安値の2万円だった場合、1万円ほどの報酬が予想されます。
まとめ:謝罪代行バイトには強靭なメンタルが求められる
以上、今回は謝罪代行バイトの仕事について紹介してきました。
謝罪代行は大変な仕事ではありますが、もともとクレーム処理をしていた人や謝る事に慣れている人なら、そこまで負担になることもないかもしれません。
ただし、謝罪をする背景を理解する能力や修羅場を切り抜ける能力が求められるので、決して簡単な仕事ではないです。
いつも丸く収まるとは限らず、相手が激高してしまうこともあるので、精神的タフさと肉体的強さ、そして柔軟な対応力を兼ね備えていないと、なかなか難しい仕事だといえるでしょう。